あの人に聞いた

第1回

愛新覚羅ゆうはん

愛新覚羅ゆうはん

作家・開運アドバイザー

プロフィール

愛新覚羅ゆうはん(あいしんかくら・ゆうはん)
作家・開運アドバイザー(占い師・風水師)。

中国黒龍江省ハルビン市生まれ。映画『ラスト・エンペラー』で知られる清朝の皇帝・愛新覚羅一族の流れをくむ。家系が信仰していたシャーマニズムの影響を受け、幼少期より神智学や占いに没頭。東洋・西洋あらゆる占術に精通し、古神道歴は20年以上。20年で延べ2万5000人以上を鑑定。

著書は20冊超。主な著書に『金運龍神風水 一生お金に困らない開運術』(日本文芸社)、『手放すと開運! 風水』(エクスナレッジ)、『神さま・仏さまとのご縁のつなぎ方』(ブティック社)、近著に、運命的な星のコンジャンクションによる新時代の幕開けを占い師4人の初の共著として上梓した『ZERO POINT 占星術×風水×数秘術で描く 新しい私の始め方』(日本文芸社)がある。

愛新覚羅ゆうはん公式サイト:https://aishinkakura-yuhan.com/

編集者 愛新覚羅ゆうはんさんは、ご先祖が信仰していたシャーマニズムの影響を受けて神智学や占いの世界に入られたということですが、ご先祖の愛新覚羅家はどういった系譜をたどるのでしょうか。

ゆうはん 中国には現在、公式に56の民族が存在しています。その中の1つが、中国東北部を故地とする満洲民族です。満洲民族のルーツは、かつてこの地域に暮らしていた女真族にあります。17世紀初頭、女真族の有力な指導者であったヌルハチが諸部族を統一し、「後金」という国を建国しました。その後、2代目のホンタイジの時代に国号は「清」へと改められ、同時に民族の呼称も「満洲」とされます。これが、のちに中国を支配する清王朝へとつながっていきました。実は私の祖母の家系は、この満洲民族(愛新覚羅氏)の流れに連なっています。

満洲族の信仰の中心には、古くからシャーマニズム(精霊信仰)があります。自然や祖先の霊を大切にする信仰で、モンゴル民族との交流の中で遊牧民の自然信仰も取り入れられてきました。さらに清朝の中期以降になると、皇帝がチベット仏教を保護したこともあり、チベット密教・仏教の要素も加わっていきます。こうしたさまざまな宗教文化が融合しながらも、満洲族の精神文化の根底には、いまもなおシャーマニズムの伝統が息づいています。

ただ、私が先祖のことを詳しく知ったのは20歳の頃です。私は幼少期から目に見えない精霊を感じたり、超自然的存在との遭遇をしていたのですが、先祖のことを知って血縁や私のDNAの中に流れているもの、そうしたつながりが深かったから不思議な現象が起こっていたんだと、何か答えを見つけられた気がして安心したのを覚えています。

そんな霊的な経験をしていましたから、10代で神智学の母と言われるヘレナ・ペトロヴナ・ブラヴァツキー氏の本に出会ったことから神智学に興味を持ちました。神智学とは「人類や宇宙の根源的な智慧(神聖な知恵)を探究する学び」を意味します。神の知識、たとえば「宇宙とはどうなっているのか」「神とはどういう存在か」「自分たちの魂はどういうふうにしてつながっているのか」といったことを体系化した学問です。そこでわかったのは、運命的、宿命的、必然的なことはすべて宇宙によって動かされているということ、人の魂というものは霊的な作用につながっているということです。また、輪廻転生で行いやカルマがどう影響してくるのか、神やその人にとっての神(マスター)を信じる力はどこからくるのかといったことも語られていて、私は神智学にシンパシーを感じて、そこからどうやったら運が開けてくるのだろうかといった占いなどにもはまっていきました。神智学はそもそも西洋の学問なのですが、私が神智学に関わりがあったのは出身地のハルビンが東洋のパリと呼ばれたロシア正教の街だったからです。ですから小さい頃から家のそばに教会があり、西洋的な場所で過ごしたという経緯があります。実際に教会で透明な双子の天使の姿を見たという経験もありました。

編集者 幼少期から霊的な体験をして神智学や運について勉強された、その原点がご先祖のシャーマニズム信仰にあったというのは、これも運命的に宇宙に導かれた結果でしょうね。そこから古神道も学ばれていったのですか。

ゆうはん 私はそれまで西洋的なつながりのほうが深かったのですが、ご先祖様のルーツを知るようになった20歳の頃、古神道の先生に出会ったことからこの世界を知るようになりました。古神道とは、岩や川や山に敬意を持って接する、つまり自然神を崇めるという考え方で、神道につながる古流の神道です。言ってみれば"和の神智学"であって、私はそれまで"洋の神智学"を学んできましたから、アジア人として、また日本という国に育ててもらっている敬意もあって、ここから日本の神様とは何か、日本の神話とは何かといった和の精神も勉強するようになりました。しかも私のご先祖様のシャーマニズムやアミニズムにもつながってきて、とても親和性を感じたんです。

編集者 ゆうはんさんは西洋の神智学、東洋の古神道や神道とオールラウンドに学ばれたということですね。そこで、古神道や神道について教えていただけますでしょうか。

ゆうはん 神智学は抽象的で宇宙的なものなのですが、古神道はもっと土着的です。古神道とは名のごとく古い神道で、いまの新しい神道とは明治前と明治後ではまったく違ってきます。明治以降、古神道は衰退してしまうんです。廃仏毀釈といって、神道と仏教を分離し、神社から仏教的な要素を排斥しようという神仏分離令(1868年)が布告されたからです。

日本という国はとても面白くて、6世紀半ばに仏教が入ってきたときに、この思想は素晴らしいと和の精神でもって仏教を取り入れました。たとえば、神道の神である天照大神様と仏教の大日如来様は同じ作用があるので合体してしまいましょうと、神仏習合という考え方をつくったのです。日本は海外のいいものを取り入れて国力を強くしようといった柔軟性があって、神と仏を一緒に祀るという神仏習合が本格化した奈良時代(8世紀頃)から明治まで1000年以上続いたんです。ですから、古神道の歴史というのは長かったのですが、政治的な改革で新たな国家神道となり古神道は衰退していくわけです。ただ、土着の信仰ですから消滅してしまうのではなく、それぞれの地域で残り続けます。そうした信仰は柳田圀男さんや折口信夫さんなどの民俗学者によって後世に残されたおかげで、私たちが継いできた部分があると思います。

編集者 明治期に神社とお寺が分けられて、神社は国家神道となり、それも戦後に廃止されてしまったわけですが、古神道が「日本古来の文化・信仰」としての土着信仰として生き続けているということがよくわかりました。ゆうはんさんが古神道を学ばれて私たちにも取り入れることができることはありますか。

ゆうはん 古神道の作法は基本的に禊(みそぎ)で始まって、祓いによる浄化法があります。これを潔斎(けっさい)というのですが、この潔斎は、わかりやすくいえば「リセット&スタート」です。祓い整えるというのは、たとえば風水とも非常に親和性があって、整える、浄化する、きれいに片づけるといったことがライフスタイルのなかにあるのが風水です。つまり、祓い整えていくなかで運が開けてくるということです。たとえば、水を飲む、歯を磨く、お風呂に入るといったことはすべてお清めです。これは誰でもふつうやっていることなんですが、神道で潔斎をやる場合も湯あみといってお風呂に入って湯気で浄化します。ほかにも、海に入っての浄化や、伊勢神宮の五十鈴川で禊をするといったことも同じです。

ですから風水習慣と合わせると、朝起きたら歯を磨いて白湯を飲んで、自分をリセットして、今日も元気にスタートしようという"朝の禊"をすることです。こうして自分を整えたら、次は身の回りの環境を整えます。たとえば、仕事を始める前にデスクを拭くとか、パソコンのデスクトップ画面を拭くとかなどをしていったん浄化します。こうして自分自身の心の部分、身の回りの環境の部分、つまり内と外を整えることで運が開けてきます。

そして夜は落ち着いてリラックスした環境が必要になってきます。一般的に風水では玄関が大事、トイレが大事といわれますが、実は中国の風水はお墓づくりから始まっていて、死者が眠るところ、つまり寝室が一番大事だとされています。夜寝て朝起きる場所ですから寝室をいかに静寂にリラックスできる環境にするかが大事になってきます。ですから、寝室に電化製品をあまり多く置かないとか、枕のそばにスマホを置かないとか、安眠できる寝具をしつらえるとかなどの環境を整えると、心も体も整っていくということです。

編集者 昨今は信仰やライフスタイルを大切にされている人も多くいらっしゃいます。ぜひ本日のお話から自身を整えて運が開ける人生を迎えていただければと思います。最後に、そうした方たちへ、ゆうはんさんからメッセージはありますか。

ゆうはん とくに昨年から今年にかけて西洋占星術の世界では、世の中の価値観が大きく変化する時代、宇宙的な大転換を迎えました。今年、2026年の2月21日のことですが、土星と海王星が合体する、いわゆるコンジャンクションというものが牡羊座0度で起こりました。牡羊座は12星座のなかで最初に登場する星座で、この牡羊座の0度という角度、これを春分点というのですが、ここに重なったのが2月21日です。0度で重なるのは人類史上初めての出来事です。2600年前にも同じ現象が起こっているのですが、このときは牡羊座1度ということで、0度は宇宙規模からいってもほぼ初の現象なんです。私は著名な女性占い師と4人でユニットを組みリスタルテとして活動していますが、これを「ゼロポイント」と名付け『ZERO POINT 占星術×風水×数秘術で描く 新しい私の始め方』(日本文芸社刊)という書籍も出版しました。

土星の周期は約2年半、海王星の周期は約14年で、影響が大きいのは周期の長い海王星です。そうなると、牡羊座の持つ「情熱・意欲・勇気・リーダーシップ」という明確にしたい星座に、「スピリチュアル・あいまいさ」といったフワッとした感じの星(海王星)という矛盾した惑星が入ることになります。これを私は「境界線がなくなる」といっているのですが、つまり、いままでの常識であることがなくなり、スピリチュアルや占い、自己啓発といった精神性を支えてくれていたものと、今後それらを支えていた現象がガラリと変わるということです。これは、それまでの思考や思想が生まれ変わるくらいの大転換期を迎えたということです。牡羊座にはテーマというものがあり、それが"I am."と呼ばれるものです。つまり「私は私である」というもので、それは誰かのためではなく、誰かのせいでもない、「自分のために生きる時代」になるということです。それには自分軸というものが大事になっていきます。つまり、自分が主体的にならなければならないわけで、自分がどうしたいか、自分がどう生きたいかを、自分でつかんで生きていきましょうという時代になっていくということです。

ただ、こうした変化はいますぐに起こるのではなく、海王星の周期である約14年の間に徐々に変わっていきます。その間、「私は何のために生まれて生きたのか」という人生の問いに向かい合わなければならなくなります。それは最初の土星の周期2年半のうちに、直面しなければならないもの、その人にとって乗り越えるべきものとして現れます。そこで大事になってくるのが「リセット&スタート」です。毎日毎日を脱皮するかのように精いっぱい生きることで、新しい自分になっていった先に、本当の自分に出会えると私は考えています。